正しいお風呂の入り方を実践し、健康な老後を手に入れまょう
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年を取ると楽しみの一つが入浴です。温泉などに行きたいところですが、自宅での入浴でも健康に良い様々な効果が期待できます。
1万人以上を対象にした研究によると、毎日湯船に浸からない人は「要介護」になりやすいという結果が出ています。温まることで全身の血流がよくなり、有酸素運動によく似た効果が得られると言うことです。
その他、入浴には以下のような効果で期待できます。
- リラクゼーション:筋肉をほぐし、心身ともにリラックスさせます。
- 血行促進:血行を促進し、新陳代謝を活発にします。これにより、冷え性や肩こりの改善が期待できます。
- 疲労回復:身体の疲れが取れ、疲労回復効果があります。
- デトックス効果:発汗を促進し、体内の老廃物を排出する効果があります。
- 睡眠改善:体温が上昇し、その後の体温低下が睡眠を促進します。
今回は、「自宅での入浴を存分に楽しみ健康になる、シニアのお風呂の入り方」というテーマで情報をお伝えします。温泉もいいですが、家庭での入浴も侮れません。それでは、参りましょう。
「たまには温泉に行きたいよね。」と思われる方は、以下の記事を参考にして下さい。
快適で健康的な家庭入浴を実現する手順
それでは、以下の内容で解説します。
- 入浴のリスクを排除する。正しい入浴法、間違った入浴法
- あなたの悩みを解消する、目的別の入浴方法
- こんな時の入浴は大丈夫?身体の状態と入浴との関係
- あなたの入浴の質を高める、入浴剤の効能あれこれ
入浴のリスクを排除する。正しい入浴法、間違った入浴法
高齢者の入浴の注意事項
楽しい入浴の話に水を差すようですが、高齢者の入浴中の事故は思いのほか多いです。
日本では、年間1万人以上の方が入浴に関する事故で亡くなっています。この数字には、
- 浴槽内での溺死
- 心臓・脳血管障害などによる病死
- 浴室内での転倒事故
などが含まれていまが、その大半が高齢者です。
高齢者の入浴は以下のことを注意し、安全な入浴を心掛けましょう。
- 急な血圧の上昇を引き起こすので熱い湯は禁物。41度C以下を守りましょう。高血圧の人(170/95mmHgを超える人)の入浴は、、38~41度Cで寝浴の姿勢をとればOK。高齢になると温度に対する感度が鈍るので湯温を守ることは大切。
- 酒を飲んでの入浴はNG。アルコールは末梢神経を広げて血圧を下げる作用があり、入浴によりさらに下がる為、低血圧になって意識を失うことがあり危険。
- さら湯は避ける。入浴剤を入れるか、一番風呂は避ける。
- 浴槽に入る前に十分かけ湯をする。血圧の急上昇をふせぎ、頭部にかけ湯をすると立ち眩み予防になる。
- 浴槽にはゆっくり入り、ゆっくり出る。これにより立ち眩みを予防できる。
- 入浴後は乾いたタオルで体をふき、ゆっくり休息をとる。身体を濡れたままにしておくと、放射冷却により湯冷めします。
- 湯上りのビールなどアルコールは飲まず、コップ1~2杯の水の補給をする。
- 入浴中に異常が発生したら、浴槽の栓を抜くか、あごを浴槽の縁などにのせ、湯の中に沈むのをふせぐ。
湯上りに、コップ1~2杯の水を飲むのは、入浴中には一般的に、500ml程度の汗が出る為です。これは、脱水につながり、血液をドロドロにし血栓にもつながります。入浴後は水分補給を習慣化しましょう。
あなたの悩みを解消する、目的別の入浴方法
入浴には様々な効果があります。目的によって入浴時間や入浴方法を工夫するとさらにその効果を高めることが出来ます。
- 疲れにくい身体をつくる
湯温は40度C。入浴時間20分。これで体温が2.0度Cほど上がる。入浴後、エアコンの冷風などにはあたらず、ゆっくり時間をかけて体温を下げる。この過程で体内にはストレスに対抗するためにHSP70というタンパク質ができる。HSP70は傷んだ細胞を修復したり、癌細胞まで食べつくす最高の免疫細胞NB細胞を活性化させる。この入浴法を週に2回とりいれれば、この循環が円滑に行われ、疲れにくい身体がつくれる。 - 美肌を保つ
湯温は38~40度C。 皮膚がふやけるような長湯はしない。又、タオルでのごしごし洗いもNG。保湿効果のある入浴剤を使うか、入浴後に保湿剤を使用する。 - 眠りを良くする
湯温は40度C。就寝の1時間前に20分程度無心に湯につかる。これで副交感神経が活発になり良い眠りが得られる。 - ストレスを解消する
湯温は40度C以下。浴槽の縁に後頭部をのせ、のんびり浮くような気持ちで20分から30分つかる。ラベンダーやカモミールなどの香りの入浴剤があれは使用する。 - 目、肩の疲れをとる
湯温は夏は39度C、冬は40度C。最初の5分は全身浴、肩の上げ下ろしをして肩の疲れをとり、残りの10分で半身浴で、瞼の上に絞ったタオルを置き蒸しタオルを置いた状態にする。 - 足のむくみをとる
脚に静脈血やリンパ液がよどみ、むくみが起きる。浴槽にお湯を一杯にはることで足に水圧をかけ、湯温で血行をよくし、手で足先からふくろはぎ、ふとももへ向かってゆっくりマッサージする。 - 冷え性対策
自律神経の失調で冷え性がおこる。40~41度Cの温浴を3分行い、浴槽から出て23度Cから26度Cの少し冷たいシャワーを手足に10秒かける。これを4~5回繰り返す。 - 便秘の解消
40度Cのぬる湯につかり、へその周りを「の」の字を書くように時計回りにマッサージ。最後に、41度Cのシャワーで腹部を2~3分温め、23~25度Cの冷水を20秒かける、これを2~3回繰り返す - 日焼けでの肌のほてり対策
日焼けは火傷の為、まず、冷たいタオルで肌を冷やす。入浴は浴槽に入るのはNG。ぬるめのシャワーだけにする。
こんな時の入浴は大丈夫?身体の状態と入浴との関係
体調に自信がない時、入浴して大丈夫かと心配になるものです、以下対処法を簡単にまとめました。参考にしてください。
- 風邪を引いたとき
体温が37.5度C以下で元気であれば入浴はOK。入浴時間は短めにし、浴室の温度を25度C以上、冬場では30度C以上にしておく。体力がないときは、足湯だけでもOK。 - 皮膚疾患があるとき
皮膚の疾患で入浴禁止はほとんどなし。ただ、湯温が低すぎると細菌感染のリスクが増し注意が必要。乾燥肌のかゆみは頻繁な入浴は避け、体を洗うときは硬いスポンジのごしごし洗いはいけない。入浴後は保湿の為、保湿剤・ボディーローションを塗る。アトピー性皮膚炎は入浴による肌の清浄化と入浴後の保湿が必要。 - 関節運動障害、腰痛症、神経筋肉疾患の運動障害、喘息などがあるとき
これらの障害は、入浴とあわせて入浴中に症状部位の曲げ伸ばしなど運動を行うことによって症状の改善がみられるようです。詳細は専門医に相談が必要です。
風邪を引き入浴出来ないときは、「お風呂に入らず身体を温める方法」として、「手浴」があります。洗面器にお湯を張り手を温めます。手は心臓に近く温まった血液が心臓に届き、全身をめぐるため早く身体全体が温まります。冷えた身体を温めるためには「手浴」はお勧めです。
あなたの入浴の質を高める、入浴剤の効能あれこれ
入浴剤はもともとある入浴の効果に、様々な効能を追加するために使用するものです。ウスゲとしては、さら湯よりも入浴剤を使用した方がメリットは大きいと思いますが、まず、入浴剤のメリット・デメリットをよく確認して下さい。その後、販売されている入浴剤のそれぞれ特徴や効能を理解しましょう。
入浴剤のメリットとデメリット
- さら湯と比べ、肌への刺激が少ない
- 保湿効果があり、湯冷めしない
- 血液に循環をよくする
一番風呂に入ると皮膚のピリピリ感を感じることがあります。これは、水道水に含まれる塩素のせいです。これは血圧を上昇させます。この塩素は一番風呂にはいった人の皮膚に付着するため、二番目以降の人には影響はありません。対策は「入浴剤」を使用することです。入浴剤にはこの塩素を除去する効果があるからです。
- 肌に余計な成分が触れないため、敏感肌の方には安心
- 入浴にかかるコストを抑えることができる
- 成分が浴槽に残りやすく、掃除に手間がかかる
- 強い香りの入浴剤は、頭痛やめまいを引き起こすことがある。香りに敏感な方は注意が必要
さら湯は、ミネラルや不純物が少ない為、肌を強く刺激します。又、浸透圧の関係で、うるおい成分を肌からとり高齢者などは肌のかさつきが起こりやすいです。その為、高齢者の場合は入浴剤をつかった入浴が好ましいです。
入浴剤の種類とその特徴
入浴剤を使う時には成分をよく確認し、アレルギー反応を引き起こす可能性のある成分が含まれていないか確認しましょう。特に敏感肌の方は、低刺激性のものを選ぶと良いです
以下に入浴剤の種類を列挙します。目的に合った入浴剤を選びましょう。例えば、冷え性改善には血行促進効果の高い「無機塩類系」や「炭酸ガス系」、疲労回復には「炭酸ガス系」や「薬用植物(生薬)系」、美肌効果を求めるなら保湿成分配合のものや「スキンケア系」を選ぶと効果的です
- 無機塩素系
【効果】湯をまろやかにし、温熱、清浄効果を高める
硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどの無機塩類。市販の入浴剤で、「〇〇の湯」とうたっているもの。身体の表面にベールを作り、入浴により温まった身体から熱を逃がさない効果がある。
【市販されている主な商品】
〇日本の名湯 メーカー: バスクリン 価格: 約500円(12包入り) - 炭酸ガス系
【効果】血管を拡張して血行をよくし、新陳代謝を高め、鎮痛、血圧を下げる
炭酸水素ナトリウムなどが主成分で、皮膚の角質層から体内に吸収され末梢神経を広げて血行を盛んにし、身体を温める。温泉での二酸化炭素泉にあたる。
【市販されている主な商品】
〇バブ メーカー: 花王 価格: 約500円(20錠入り)
〇きき湯 メーカー: バスクリン 価格: 約600円(30錠入り)
〇温泡 メーカー: アース製薬 価格: 約500円(12錠入り)
〇BARTH(バース)中性重炭酸入浴剤 メーカー: TIS 価格: 約1,500円(9錠入り) - 薬用植物系
【効果】香りのリラックス効果と血行促進効果
主成分は漢方の薬草成分のショウブ、ユズ、ケイヒなど。
【市販されている主な商品】
〇旅の宿 メーカー: クラシエ 価格: 約400円(12包入り)
〇バスロマン薬泉 メーカー: アース製薬 価格: 約600円(680g)
〇ツムラのくすり湯(バスハーブ) メーカー: ツムラ 価格: 約1,000円(600g) - 酵素系
【効果】皮膚清浄作用と肌を滑らかにする
タンパク質の分解酵素のパパイン、パンクレアチンなどが主成分。皮膚表面の角質層の汚れを除去して清浄にする。
【市販されている主な商品】
〇酵素専科酵素スキンクリアバスパウダー メーカー: 彩図 価格: 約1900円(8包入り) - 清涼系
【効果】肌をさっぱりさせ、清涼感を与える
主成分はメントールと重曹。重曹が皮脂や垢を洗い流がし、メントールのさわやかさが加わり清涼感が得られる。夏場の入浴に最適。
【市販されている主な商品】
〇バスクリン クール メーカー: バスクリン 価格: 約900円(600g)
清涼系
【効果】肌をさっぱりさせ、清涼感を与える
主成分はメントールと重曹。重曹が皮脂や垢を洗い流がし、メントールのさわやかさが加わり清涼感が得られる。夏場の入浴に最適。
【市販されている主な商品】
〇バスクリン クール メーカー: バスクリン 価格: 約900円(600g)
〇バスロマン リフレッシュクール メーカー: アース製薬 価格: 約600円(600g) - スキンケア系
【効果】肌を保湿し、美肌にする
成分は、セラミド、ミネラルオイルなど。角質細胞の水分をふやすため、肌がシットリする。
【市販されている主な商品】
〇薬用ソフレ メーカー: バスクリン 価格: 約700円(480ml)
〇バスロマン 入浴剤 スキンケア Wセラミド メーカー: アース製薬 価格: 約600円(600g)
入浴剤の効きめは、炭酸ガス系で2~3時間、その他はお湯を抜くまで残っています。
使用期限と保管方法
- 使用期限は未開封で3年程度。ただし、開封後は湿気や酸化の影響を受けやすいため、できるだけ早めに使い切ることが推奨される。具体的には、各製品のパッケージの記載を確認
- 保管は、 直射日光を避け、湿気を避け、清潔な場所で保管すること
まとめ
この記事では、楽しみながら健康になる、自宅での入浴法を紹介いたしました。実践して健康的なシニアライフを楽しんでください。