シニアカーって、ほんとうに安全ですか?

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高齢になって移動が不自由になり、「そろそろシニアカーを使おうか」と考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、「シニアカーって危ないのでは?」「事故が増えていると聞いたけど大丈夫?」と不安の声も増えています。
この記事では、シニアカーに潜む危険性や事故の実態、そして安全な使い方について、わかりやすく解説します。
この記事を読めば、安心して乗れるヒントが見つかる


この記事を読むと、以下の疑問、心配が解決できます。
- シニアカー利用中の事故の実態
- 事故が起きる危ない原因とは
- シニアカーを安全に使うための具体的対策
シニアカーを安全に利用するための、3つの具体的な方法
安全対策を徹底する
- 目立つ服装と反射材の着用で事故予防
- 安全なルートの選定とこまめな周囲確認
- 安全講習の受講で意識と知識を高める
マナーを守る
- 歩行者優先・交通ルールの遵守
- 音やスピードに配慮した操作
講習・啓発活動に参加する
- 自治体やメーカー主催の安全講習や啓蒙活動に参加し、正しい利用方法を身につけたり、利用者同士の情報などで、安全知識を深める

それでは、ここからは、各項目について詳しく見ていきましょう。
シニアカーが危ないと言われる理由と事故の現状


現在のシニアカーの事故の発生状況を捉えるには、以下の2つの機関が提供しているデータが信頼できます。ここで、利用したデータは、死亡者、重傷者数に限定しています。負傷者の数を合わせると数百人規模になります。
- 警視庁のデータ
- NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)のデータ




この2つのデータを総合して判断すると、シニアカーが危ないと言われる理由と事故の現状について把握できます。結果は、以下の通りです。
発生件数は減少気味、但し事故は重篤化
全体の交通事故件数は減っているものの、シニアカーの事故は重篤化しています。
特に単独事故では、骨折や命に関わるケースも多く、「シニアカーは意外と危ない」という認識が広がっています。
どのような場所で事故が起きているか
- 横断歩道や交差点、踏切などでの事故が多発
- 段差や溝にハマる、操作ミスによる転倒も少なくない
- 日常の買い物や散歩中など、身近な場面で事故が起きやすい
シニアカーで事故が起きる具体的な原因


では何が、シニアカーの事故の原因となっているのでしょうか。
原因1:免許がいらず、知識がなくても使えてしまう
シニアカーは道路交通法で歩行者扱い。つまり免許も講習も不要です。
しかしこれは裏を返せば、誰でも知識ゼロで使える=危ない可能性が高いということ。
原因2:技術や経験がないまま利用開始
運転のコツやブレーキ操作を知らずに乗ると、うっかり操作ミスで事故につながるリスクが。
原因3:安全意識が低いまま走行してしまう
「歩行者と同じだから大丈夫」と油断し、危険な場所に入り込んでしまうこともあります。
原因4:身体や環境に合わないシニアカーを使っている
- 小柄な方が大型モデルに乗る
- 急な坂道が多いのに登坂性能が低いモデルを選ぶ
こうしたミスマッチが事故につながることも。
原因5:加齢による判断力・操作力の低下
反応の遅れや、アクセルとブレーキの操作ミスで転倒する高齢者も少なくありません。
また、機械の誤作動やバッテリー切れが重なると、さらに危ない状況に。
加齢による、判断能力、操作力の低下対策については、次の記事を参考にして下さい。


事故を起こすと、自分だけでなく「加害者」になることも

「加害者」になると、色々なダメージを受けます
- 他人をケガさせた場合、損害賠償や刑事責任が問われる可能性あり
- 精神的ショックや周囲からの視線で、外出が怖くなる人も
- シニアカーが危ないという評判につながり、利用者全体への影響も出ます
もしもの時の為に、保険に入ることも必要です
法的な義務はありませんが、安心のためには任意での加入が推奨されています。

保険加入には、次の2種類があります。
スズキなどのメーカーから対人・対物・車両・搭乗者損害を含むパック保険が提供されています
火災保険や自動車保険の「日常生活賠償責任特約」や「人身傷害乗用具事故補償特約」を利用すると、シニアカー事故にも対応できます。損保大手もシニアカー向けの任意保険を扱っています 。
シニアカーを「危なくない乗り物」にするために


それでは、シニアカーを安全に利用するためには、どうしたらいいでしょう。次のことを徹底しましょう。
安全対策を徹底する
- 運転前の点検(ブレーキ、タイヤ、バッテリー)
- ゆっくり・慎重な運転を心がける
- 明るい服・反射材で視認性アップ
- クラクションやライトの装備で事故予防
マナーを守る
- 混雑した場所では減速し、歩行者に配慮
- 公共施設では静かな操作を心がける
- 通行禁止場所への立ち入りはNG
定期点検を行う
- バッテリーやブレーキは月1回以上点検を
- 故障の兆候を早めに見つければ、事故の予防につながる
自分に合った機種を選ぶ
- 試乗してサイズや操作感を確認する
- 走行距離・登坂能力など、生活環境に合ったモデルを選ぶ
安全機能が充実したシニアカーを選んでも、使い方を誤れば事故は防げません。購入後は取扱説明書をよく読み、機能の使い方を正しく理解しましょう。可能であれば販売店のスタッフや介護専門家のアドバイスを受けるのも効果的です。
行政・メーカーの講習会に参加する
- 地域の講習会では、シニアカーの安全な使い方や注意点を学べます
- 利用者同士の情報共有もできます
家族、地域のサポートを受ける
シニアカーは免許不要で使える便利な乗り物ですが、「誰でも乗れる=安全」というわけではありません。免許がいらないからこそ、自主的な学習や講習の受講、安全意識の徹底が不可欠です。本人だけでなく、家族や地域も含めて、安全な利用をサポートしていくことが大切です。
最後に

シニアカーは、高齢者の外出を助ける便利な移動手段です。
しかし、「シニアカーは危ない乗り物」というイメージが定着しないよう、安全意識を高く持つことが大切です。

シニアカーの安全な使い方を理解し、危険を未然に防ぐことは、あなたの毎日を支える大切な一歩です。安全対策とマナーを徹底し、安心して使えるシニアカーライフを送りましょう。