今、高齢者は若返っている
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現在高齢者の意味は変わってきています。
全員が若返っているのです。
70歳といえば、戦前ではもうお亡くなりになっておられるか、世の中から完全にリタイアしている年齢でした。男性は杖をつき、子供たちに気遣われながら庭を散歩し、女性は縁側で猫を抱いて居眠りするといったイメージが正に老人の姿でした。
ところが、今や70歳でバリバリに現役で働かれる人が増えています。
日本人は若返っている! ! 高齢者に新しい呼び名
人の老化などの研究機関である、日本老年学会などが高齢者という呼び名を現在の65歳以上から75歳以上に引き上げるように提言しました。[2017.1.18読売新聞朝刊]
これにともなって65歳から74歳までは、高齢者への準備段階という意味で、準高齢者と呼ぶそうです。そもそも65歳を高齢者と呼ぶ習わしに医学的な根拠は無く、国際連合が1956年にまとめた報告書で高齢者の基準を65歳以上としたことで各国に広まったとの事です。
記事によると、「56年当時の日本人の平均寿命は男性63.59歳、女性67.54歳だったが、2015年には男性80.79歳、女性87.05歳になり、心や体の健康状態を調べてみると、ここ10年から20年間に5~10歳ほど若返っていた」とのことです。
実際、人口が減少して、高齢化が進む日本では、現役で働いたり、経験を生かしてボランティア活動をするケースが目立っています。
では、どうして高齢者は戦前、戦後でこの様に変わったのでしょうか。
若返りの主な原因はプロテイン(タンパク質)を多くとるようになった為
戦後、アメリカ軍の指導を受けて、肉食が主流になりました。
つまり動物性のタンパク質が主食として取り入れられるようになったのです。
これが、戦後の日本人が長寿になった原因の一つと考えられています。
現に、調査では100歳以上の高齢者は、日本に6万5千人以上おられ、毎日肉食をしているという人が多いということが解っています。
戦前と、戦後で長寿度合いを比較して、肉食を原因と考えたことはしごく真っ当な結論だとおもいますね
タンパク質が長寿のもとになっているのは明白な事実のようです。
ただし、乳製品の取得が多くなった為、反対に大腸がんの発症も増えています。
何故、タンパク質が長寿をもたらすのでしょう
それでは、タンパク質は身体の中でどのような働きをしているのでしょうか。
タンパク質の働きは以下の3つに代表されます。
- 自分と同じ細胞を作る自己増殖の働き
- 栄養を取り入れ、新陳代謝を行なう働き
- 外の世界の環境が変わっても内部環境を調整する働き
私たちの身体は、頭のてっぺんからつま先まで全てタンパク質を基に作られていて、さらに、私たちが食べたり、ものを見たり、歩いたり、考えたりできるのも、そして病気になったりするのも全てタンパク質がかかわっているのです。
また、この私たちが生きていくために必須となる重要な栄養素は毎日一定量の補給が必要です。
と言うのは、私たちの体は細胞レベルで言うと、日々分解(異化という)され、新しく作られて(同化という)いるからです。この異化と同化が同じレベルで保たれるとき、私たちは健康でいられるのです。このときいちばん重要な栄養素がタンパク質です。つまり、良質なタンパク質を毎日摂取することが、私たちの生命の維持にはかかせないことなのです。
つまり、戦前の日本では、もともと動物性タンパク質をとる習慣が希薄なところにもってきて、老年になるとあっさりしたものしか食べないといった食習慣があった為、細胞の再生が順調に出来なくなり、長生きできなかったのではと推測されます。
動物性タンパク質と植物性タンパク質どちらをとるべきか
タンパク質は、動物性タンパク質と植物性タンパク質に分けられます。
タンパク質が体に取り入れられてからの動きは、まず、アミノ酸に分解され体内に吸収され、その後体内で必要なタンパク質に再合成されます。
大豆や魚と比べて同じ哺乳類である家畜の方が生物学的に人間と近いため、肉に含まれているタンパク質のアミノ酸の組成は似ています。
その為、肉から取る動物性タンパク質の方が効率的に人体で利用できるのです。
このため、植物性タンパク質より動物性タンパク質の方が、細胞の再生と限定した場合には適しているのです。
ただし、細胞の再生効率以外では、植物性タンパク質の方が優れている面もあります。この辺は誤解がないように。
アンチエイジング。プロテイン(タンパク質)を多く摂り、いつまでも元気で長生きしましょう
良質な動物性タンパク質を効率よくとり、長寿を達成しましょう。
ただ、調理の仕方を誤れば、タンパク質は糖化が進み、細胞を傷つけ、逆に老化をはやめてしまう原因にもなります。
この「細胞の糖化が老化を早める」の詳しい説明は次の記事を参考にしてください。
では、どのくらいのタンパク質を摂取すればいいのかは、次の記事で説明しましょう。
高齢者の社会進出は少子高齢化が進む現代日本の発展に今後も大きく寄与すると思います。アンチエイジングの実行で心身ともに若返ることは社会にとって大きな財産になると言うことを確信して、自信をもってこの道を進みたいものです。