はじめに

「若い頃と違って、どうも体重が落ちにくくなった」「健康診断の結果が少し気になるけど、無理なダイエットは辛そう…」そんな風に感じていませんか?

実は、この記事を書いている私も60代です。過去に何度もダイエットに挑戦しては、つらい食事制限や激しい運動で失敗し、結局リバウンドを繰り返していました。
もう二度と辛い思いはしたくない。そう思っていた68歳の時に、会社の健康診断で血圧を指摘され、「これではいけない」と決意しました。そして、私でも無理なく続けられて、しかもリバウンドしない方法はないかと探してたどり着いたのが、「食事の順番や選び方」を少し工夫するだけの、簡単な低インスリンダイエットだったのです。
このブログでご紹介するのは、モデル体型を目指すような厳しい方法ではありませんが、60代でも健康的に、そして「気づいたら3kg減っていた!」、「ウエストが3cm細くなった」、「血圧の数値が安定した」、と様々な嬉しい変化を私に与えてくれた、誰でも無理なく続けられる「ゆるい」ダイエット法です。私自身の経験が、あなたの新しい一歩のヒントになれば嬉しいです。
この記事を読む前に知ってほしいこと
- 唯一のダイエット法ではありません: 肥満の原因は、インスリンの過剰分泌以外にも様々な要素があります。このブログ記事は、あくまで一つの選択肢としてお読みください。
- すべての人におすすめするものではありません: シニアの方の中には、むしろ積極的に栄養を摂る必要がある人もいます。ご自身の体調をよく認識した上で、このダイエットを行うべきかご判断ください。
中年太り対策に効く!血糖値コントロールのメカニズム

これまで主流だったのは、食事のカロリーを減らし、運動で消費カロリーを増やすという「エネルギーバランスモデル」でした。しかし、この方法では無理な食事制限からリバウンドしてしまう人も少なくありません。
一方で、最近注目されているのが、「炭水化物-インスリンモデル」という考え方です。インスリンは、血液中の糖を細胞に取り込ませてエネルギーとして使わせる大切な役割を持っています。ただし、エネルギーとして使いきれなかった分は、体に脂肪として蓄えられます。
そのため、炭水化物を多く摂りすぎると、結果的に体脂肪が増えやすくなることがあります。特に男性は女性に比べてお腹のまわりに脂肪(内臓脂肪)がつきやすい傾向があるとされています。

私が実践したのは、この「血糖値コントロール」を重視した低インスリンダイエットです。
低インシュリンダイエットについては、以下の本が参考になります。

食事で内臓脂肪を減らす!知っておくべき3つの脂肪

体につく脂肪には、主に以下の3種類があるそうです。
- 皮下脂肪: 皮膚の下につき、女性に多く、手でつまめます。落としにくいと言われています。
- 内臓脂肪: 内臓の周りにつき、男性に多く、手でつまめません。比較的落としやすいとされています。
- 筋細胞外脂肪: 栄養不足や運動不足が原因で筋肉の中に入り込む脂肪で、霜降り肉のように見えることから「霜降り脂肪」とも呼ばれるそうです。
私はこのダイエットで、お腹周りの脂肪が明らかに減ったと感じています。おそらく、内臓脂肪が少なくなったのだと思います。
どうしてリバウンドしちゃうの?体の不思議な働き

ダイエットで体重が減少し始めると、人間の体は元の状態に戻そうとする「※ホメオスタシス(恒常性)」という働きを起こします。
これが、多くの人が経験する「停滞期」の正体です。
この時期は、体がエネルギーを節約しようとして代謝(消費エネルギー)が下がり、脂肪を燃やしにくくなります。
そのため、焦って過度な食事制限を続けると、体が「次の食事に備えてエネルギーをためよう」と反応し、
その反動でリバウンドしやすくなるのです。
さらに、食欲をコントロールする3つのホルモンも大きく関わっています。
- レプチン:食事をすると脂肪細胞から分泌され、「お腹がいっぱいだよ」と脳に伝えるホルモン。
- グレリン:胃から分泌され、「そろそろお腹がすいたよ」と脳に信号を送るホルモン。
- コルチゾール:ストレス時に分泌されるホルモンで、体を守る働きがあるが、過剰になると食欲を強めることがある。
食事量を減らすと、体は「食べ物が足りない」と感じて省エネモードに切り替わります。
そのとき3つのホルモンが次のように変化します。
- レプチン(満腹ホルモン)が減る
→ 満腹を感じにくくなり、食べても満足しにくくなる。 - グレリン(食欲ホルモン)が増える
→ 「お腹がすいた」というサインが強く出て、つい食べすぎてしまう。 - コルチゾール(ストレスホルモン)が増える
→ 体が「今のうちに栄養をためよう」と判断し、脂肪を燃やしにくくする。
つまり、体はあなたの意思に反して、
「次にいつ食べられるかわからないから、今のうちにエネルギーをためよう」
と働いてしまうのです。

その結果、食事制限をやめたとたんに食欲が強まり、
代謝が落ちたまま元の食事に戻すと、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなる――これがリバウンドの正体です。
【リバウンドを防ぐ正しい目標設定】1ヶ月の減量は5%以内

リバウンドを防ぐためには、無理のない目標設定が不可欠です。
結論から言うと、1か月に減らす体重は、今の体重の5%以内にとどめるのが安心です。 たとえば体重60kgの方なら、1か月で3kgくらいまでが目安になります。
なぜなら、急に体重を落とそうとすると、筋肉量が減ったり、体調を崩したりするおそれがあるからです。特にシニア世代では、筋肉を保ちながら体脂肪を減らすことが健康的なダイエットの基本になります。
実際、厚生労働省の「健康づくりのための身体活動基準」などでも、無理のないペースでの体重減少がすすめられています。
つまり、焦らずに「今月は少し軽くなればいい」と思って続けることが、リバウンドせず長く続けられる一番のコツなのです。
60代男性も無理なくできる!私が実践した7つの食習慣

「炭水化物を完全にやめなければいけないの?」と心配になりますよね。結論から言うと、その必要はありません。私が実践したのは、以下の7つの簡単な工夫です。これらは男性ダイエット食事のヒントにもなるはずです。
- 食べる順番を工夫する: 炭水化物の前に野菜やタンパク質を食べることで、血糖値の急上昇を抑えることができるそうです。
- 食べ物を工夫する: GI値が低い食品(野菜、肉、魚など)を積極的に摂るようにしました。
- 食事中の水分補給をやめる: 食事の30分前に500mlの水を飲むようにしました。食事中の水分補給は、食べ物を急速に腸へと送り込むことにより、血糖値の急上昇を促すためです。
- 温かい炭水化物は避ける: 温かいご飯やパンは、冷たいものに比べて血糖値を上げやすいと言われています。さすがに主食は無理がありますが、外食については、私は冷たいおにぎりや冷たいパスタなどを選ぶようにしました。
- 間食は控えめに: 基本的に間食はしないようにしましたが、どうしても食べたくなったときは高ポリフェノール入りのチョコレートを適量だけ口にしていました。高ポリフェノール入りのチョコレートは、ダイエットの邪魔にならず、間食を食べたいという欲求を抑えるのに役立ちます。
- 冷たい清涼飲料水から、無糖の炭酸数に変える: 清涼飲料水には、異性化糖と呼ばれる砂糖とは違う人工的な糖度の高い糖が含まれていて、この糖は、血糖値を急上昇まねくといわれています。無糖の炭酸数は、異性化糖の含まれる清涼飲料水が欲しいという欲求をうまく抑えます。
- 食事の後、すぐ睡眠を取るのを避ける: 血糖値は食後15分ぐらいから上昇すると言われています。食後に体を動かすことで上昇を抑えます。力士は逆に、食事後昼寝をする事で体重を増やしています。
- 朝食抜きは避ける: 三度三度きっちり、食事を取る。朝食抜きで昼食を取ると、血糖値が一挙に上昇すると言われています。

これらの工夫は、無理な食事制限ではなく、あくまで「食事のとり方」を変えるだけなので、楽に続けられました。
腸活がダイエットに効く?

最近の研究では、腸内環境を整えることがダイエットに効果的だと言われています。腸内には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がバランスを取りながら存在しており、このバランスが崩れて悪玉菌の力が優勢になると、太りやすくなるそうです。
腸活については、具体的なやり方やおすすめの食品については、こちらの記事で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)

Q1:糖質制限はリバウンドしやすいですか?
A:極端な糖質制限は、体が必要とする栄養素を不足させ、リバウンドの原因になることがあります。糖質を「完全に抜く」のではなく、賢く「コントロールする」ことが大切だと言われています。
Q2:リバウンドしやすい期間はいつですか?
A:停滞期を乗り越えた後や、ダイエットを終えた直後が最も注意すべき時期です。特に、元の食生活に急に戻すと、体が脂肪を蓄えようとするため、リバウンドしやすいと言われています。
専門家に相談する選択肢も

私の場合は、独学でこのダイエットを成功させましたが、もし一人で続けるのが不安な場合は、専門家を頼るのも一つの方法です。
例えば、パーソナルジムでは、個人の体力や生活習慣に合わせた無理のないトレーニングや食事のアドバイスが受けられます。また、栄養士や管理栄養士に相談すれば、専門的な知識に基づいた食事プランを立ててもらうことも可能です。
まとめ:リバウンドしにくい方法で健康的な毎日を

無理のない一歩から、健康的な毎日へ
この記事を通して、私が実践してきた「血糖値を上げない」工夫と「腸活」が、いかに健康的な体づくりに役立ったかをお伝えしました。これは、単に体重を減らすためだけでなく、高血圧や内臓脂肪といった、年齢とともに気になる健康面にも良い影響をもたらしてくれると感じています。
もちろん、新しいことに挑戦するのは少し勇気がいるかもしれません。でも大丈夫です。 まずは、あなたが今日からできる、一番簡単なことを見つけてみませんか?
例えば、今日のご飯から「食べる順番を変える」だけでも、1週間後には嬉しい変化を感じられるかもしれません。

あなたのペースで、焦らずに。この記事が、リバウンドに悩む毎日から卒業し、健康的で楽しい毎日を過ごすための、小さな一歩となることを心から願っています。
【注意】この記事は個人の体験談であり、特定の効果を保証するものではありません。
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